spacegiraffevsfrogger

Space Giraffe vs Frogger

イギリス・ガーディアン紙の記事の参考訳

英ガーディアン紙、11月29日付け、Keith StuartによるWhy Space Giraffe v Frogger is no contestの参考訳

原文:http://www.guardian.co.uk/technology/2007/nov/29/games

脚本家ウィリアム・ゴールドマンは、その著書Adventures in the Screen Tradeを「誰も何も知らない」という不朽の言葉ではじめた。もちろん彼が言及しているのは予測もつかない映画業界のことだ。まったくの駄目映画が数百万ドルの儲けになることもあれば、美しい名作がまるで南極のクルーズシップのように沈んでしまうこともある。一般の好みのランダムさについてのこの明確な主張は、簡単にビデオゲームに当てはめることもできる。

たとえば、ゲームの値段が安い領域、たとえば携帯電話やXbox Live Arcadeなど、においては、消費者は冒険した買い物もすると思うかもしれない。実際はそれには程遠い。 このどちらの市場においても、ダウンロードランキングは昔のアーケードゲームの平凡な移植に占拠されている。デジタル配信は、同じアルバムなのにそれが新しい形式で出るたびに買ってしまう中年音楽ファンのゲーム版を生み出したかのようだ。

このことに開発会社も気がつかずにはいられなかった。今年、カルトプログラマーのジェフ・ミンター、ビデオゲーム業界におけるデイビッド・リンチのような存在、美しく、特異なゲームであるSpaceGiraffeをXboxのオンラインマーケットプレイスで売り出した。このゲームの売り上げは芳しくなく、ミンターは気が気ではなくなった。先週、痺れを切らしたこのプログラマは自身のblogにこう書き込んだ:「(私には)ゲームを作る努力すら続ける理由がなかなか見えない。昔のアーケードゲームの中でも悪いゲームの一つのフロッガーのリメイクが、自分達がこれほどの愛と努力を注いだSpace Giraffeの10倍を一週間で売り上げているような今は。」心痛む話だ。

マイクロソフトは少なくとも、消費者に新しいものを試してもらうそれなりに信頼できる方法を見つけた。無料にするということだ。問題は、マイクロソフトは間違った種類の製品を選択しているということだ。Xbox Liveの5周年を祝うために最近無料配布がされたのはボードゲームの移植のCarcassonneで、友達にXbox 360を勧めることができたゲーマーへのご褒美の10個の無料Xbox Live Arcadeゲームも、昔のアーケードタイトルの移植と、カジュアルPCゲームからの移植ばかりだ。

こうした中にも、明るいニュースも一つある。来月、XboxのカルトゲームPsychonautsがXbox Live Arcadeに登場することになっている。この一般には無視された名作は、Monkey IslandのTim Schaferによるもので、当時のSpace Giraffeだった…変わっていて、難しいが、すばらしいゲームだった。もしこの何年もの時を越えてXbox Live Arcadeがゲームにプレイヤーをもたらすのなら、カルマ的なバランスが取れることになるだろう。誰もこのビジネスで何が起こるかわかるわけではない。しかしデジタルダウンロードの時代は、少なくとも知らない人にも、もう一度知る機会を与えているのだ。